襲い掛かる老後の不安!お金をどう貯めて立ち向かうのか

目次

【えっ?こんな出費も】老後の生活にはどんな出費がある?

老後の生活といっても特別なことがない限り、それまでの生活の延長上にあります。そのため、必要な出費は今までの出費項目と大きな違いはありません。とはいえ、老後だからこそ考えておくべき項目はあるので、その点は注意しておきましょう。

生活費

老後の生活にかかる代表的な費用は以下のとおりです。

・食費                 ・住居費
・水道光熱費(水道料、電気代、ガス代) ・通信費
・日用雑貨費              ・趣味レジャーの費用
・被服費                ・友人や知人との交際費
・雑費  など

さらに上記に加えて、生命保険料、損害保険料、社会保険料(健康保険、年金保険、介護保険など)などの保険料も必要になるでしょう。総務省の家計調査報告では社会保険料は、約3万円です。(二人以上の無職世帯の場合。) とくに老後の生活では、近所付き合いのための交際費、趣味や生きがいを充実させるための出費などが増える傾向にあります。また、時間にゆとりができて飼い始めたペットの食費や医療費など支出増もよくあるケースです。 しかし一方で、定年後に不要となる支出もあります。たとえば、会社員時代に発生していた費用(同僚・取引先との交際費、昼食代、スーツ代など)や、すでに子どもが自立している家庭であれば教育費などからは解放されます。
出典:家計調査報告書(総務省HP)

医療費・介護費

ほとんどの場合、老後は医療費や介護費といった費用は増えるでしょう。 厚生労働省が令和元年12月にまとめた「医療保険に関する基礎資料」によると、平成29年時点における生涯医療費は、男性が2,622万円、女性が2,831万円となっています。 男女とも年齢が上がるにつれ医療費が上がり始め、70代以降の医療費は男性が1,222万円、女性が1,492万円と生涯医療費の半分に迫り、さらに生涯医療費の約5〜6割が65歳以降にかかるとされています。 とはいえ、実際の医療費負担額については年齢に応じて1〜3割と定められていますし、自己負担上限額が設けられているため、すべてを準備する必要はありません。
出典:「医療保険に関する基礎資料 ~平成30年度の医療費等の状況~」(厚生労働省HP)

介護費については、世帯主または配偶者が要介護状態となった場合、ある程度は介護保険で賄うことができます。しかし、生命保険に関する全国実態調査の意識調査によると、公的介護保険以外の費用として、初期費用(※)に242万円、月々の費用として16.6万円が必要というアンケート結果もあります。安心した老後生活を送るためには、充実した介護費用の用意が必要だといえるでしょう。 ※初期費用:自宅のバリアフリーリフォーム代やホームへの入居一時金などが含まれます。 すぐにでも介護が必要な方は、市区町村が運営している公的介護保険制度の現物給付を利用しましょう。現物給付を利用することによって、一定の条件を満たしている利用者に、介護サービスを利用することが可能となります。介護保険の申請を出して市区町村から要介護と認定された場合に、市区町村が介護サービス費を9割負担してくれます。

特別支出

また、上述した以外にも急な出費が発生することもあります。急な出費が発生するのは、老後も変わりませんので、可能な限り準備をしておきたいですね。 家具や家電の買い替え、家のリフォームや修繕などが代表的な例です。これらは突然起こることもありますが、替え時があらかじめ分かっていることもあります。 住民税は前年度の給与所得を元に計算されるので、退職の翌年の住民税が収入に対して高く感じられるのはよく聞く話です。 子どもの結婚資金、孫の教育費、親戚の冠婚葬祭など、急な出費には限りがありませんが、計画が立てられるものに関しては一度に集中しないようにしたいものです。

老後に必要なお金ともらえるお金。差額はいくら?

では、老後に必要なお金と老後にもらえるお金について、これらの差額を出してみましょう。

老後必要な生活費はいくら?

令和元年に生命保険文化センターが実施した「生活保障に関する調査」では、夫婦2人の老後の最低日常生活費は月額22.1万円、ゆとりある老後生活費としては36.1万円という結果が出ています。 この結果をもとに考えた場合、最低限の生活費である22万円に加え、ゆとりある生活のためにも月額14万円を確保するのが理想的だといえるでしょう。

老後もらえる年金、退職金はいくら?

では、いったい老後にはいくらもらえるのでしょうか?夫婦でもらえる年金額は、会社員だった場合と自営業だった場合では異なります。会社員や公務員の場合には、国民年金とあわせて厚生年金がもらえますが、自営業の場合は国民年金のみとなります。 厚生年金は収入によって保険料も異なるため、収入が多いほど年金額も上がってきますが、国民年金は満額(40年間保険料納付)で月額65,141円と決まっています。(令和2年現在) たとえば、共働き夫婦(平均年収が夫550万円、妻350万円想定)の場合では、月額約28万円の年金がもらえますが、自営業夫婦では月額約12万円が年金受取額の平均値となります。 また、退職金が支払われる場合、大卒で勤続20年以上の会社員の定年退職時平均退職金は1,983万円というデータがあります。 ただし、退職金は会社ごとに退職金のルールが決められているため、退職金がない会社もあります。
出典:「退職給付(一時金・年金)の支給実態」(厚生労働省HP)

老後に足りないお金はいくら?

ここで、前述の夫婦の最低生活日常生活費(月額22万円)に対して、実際にもらえると想定される金額を比べてみましょう。

【共働き夫婦の場合】

もらえるお金 - 必要なお金 = 28万円 - 22万円 = 6万円

■ゆとりある老後生活費
もらえるお金 - 必要なお金 = 28万円 - 36万円 = △8万円

【自営業夫婦の場合】

もらえるお金 - 必要なお金 = 12万円 - 22万円 = △10万円

■ゆとりある老後生活費
もらえるお金 - 必要なお金 = 12万円 - 36万円 = △24万円

退職金がある場合は、さらに毎月上乗せ額として、4.7万円(=1,983万円 ÷ 35年 ÷ 12カ月 ※100歳まで生きると過程した場合)が期待できますが、ゆとりある老後生活費には少し足りません。 そのため、ゆとりある老後資金を確保して老後の不安を払しょくするには、少しでも早いうちから老後資金対策が必要です。

老後の不安を取り除くためにできること

ここからは、老後の不安を取り除くために意識しておくべき点を7つ紹介します。できることから早速取り組みましょう。

①健康に気を付ける

老後に限った話ではありませんが、健康な体を維持して健康寿命を延ばすことは大切なことです。健康でいることによって、医療費やその先の介護費を削減することができるでしょう。 規則正しい生活、バランスの取れた食生活、体力に合った適切な運動などを継続して行うことが大切です。

②支出を把握し、浪費やムダを削減する

家計簿をつけるのは面倒ですが、最近は家計簿アプリを使えば簡単に支出の把握をすることができます。浪費や無駄使いを「見える化」しておくことで、節約への意識も高まるでしょう。 また、携帯電話代や保険料、さまざまな会費などといった「固定的なコスト」の見直しにより、年単位で節約の効果が表れてくるものがあります。

③定年後も収入を得る

定年後に年金や退職金だけでの生活維持が難しいとなると、再雇用やアルバイト、在宅ワークなどで収入増をめざす道を考えなければなりません。 その場合、働きながら年金を受けるときには、年金額の一部または全部が支給停止されることがあるので要注意です。 年金額の支給停止条件は、年齢(※1)や基本月額(※2)や総報酬月額相当額(※3)によって変わるので、日本年金機構のウェブサイトなどをよく確認してください。 ※1年齢:60歳以上65歳未満または65歳以上の在職者。(厚生年金の加入に並行して老齢厚生年金を受けている方。) ※2基本月額:年金額(年額)を12で割った額。共済組合等からの老齢厚生年金も受け取っている場合は、日本年金機構と共済組合等からの全ての構成老齢年金を合わせた年金額を12で割った額。 ※3総報酬月額相当額:毎月の賃金(標準報酬月額)+1年間の賞与(標準賞与額)を12で割った額。

④財形貯蓄や積立貯金をする

若いころから給与天引きで、自動積立式に貯められる財形貯蓄などは、一度設定しておけば毎月意識をしなくても貯められるのでおすすめです。住宅財形や年金財形は、目的のための取り崩しに限り、住宅財形、年金財形の合計の元金最大550万円までの利子に税金がかからない仕組みです。もし勤めている会社に財形の制度があれば、ぜひ利用しましょう。財形の制度がない場合でも、定期預金や積立預金を利用して毎月少額でも良いので貯金をする習慣をつけておく事がなによりも大切です。

⑤資産運用

貯蓄をしても金利の低い現代においては、投資による資産運用が注目されています。 iDeCo、つみたてNISA、NISA、個人向け国債、投資信託、株式、不動産投資など、さまざまな種類の資産運用商品があります。これらの資産運用商品ついては、元本割れのリスクがある場合もあるので老後資金の運用には注意しなければなりません。 よく、「投資をするなら余剰資金で」といわれますが、最低3〜6カ月分程度の生活費は確保した上で投資するなど、生活優先の考え方で挑まなければなりません。

⑥年金保険

個人年金保険とは、自分で用意する私的年金のことです。個人年金保険には、被保険者の生死に関わらず一定期間受け取ることができる「確定年金」、被保険者の生存を条件に指定した一定期間に年金がもらえる「有期年金」、被保険者が生存している限り一生涯受け取ることができる「終身年金」などがあります。 いくつか要件はありますが、支払った保険料については年末調整や確定申告の際に申告すれば、個人年金保険料控除が適用され、所得税や住民税が節税できます。

⑦老後の不安は専門家に相談しよう

老後を豊かに生きるためにも、現在の不安を具体化し、少しずつでも解決していきたいものです。安定した老後生活へうまく切り替えるには、経験豊富な資産運用の専門家に話を聞いてもらうのが良いでしょう。 住友生命では相談者の年齢を問わず将来に不安を持つ方であれば、どんなお悩みでも受け付けております。 また、希望者には未来診断(ライフプランニング)も実施していますので、老後の生活が不安な方はぜひ一度ご相談ください。予約はこちらから簡単申込み!オンライン相談も可能です。他にも皆様のお役に立てるようなさまざまなセミナーも随時受け付けております。

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カテゴリー: マネー