教育資金の贈与が非課税になる理由って?非課税になる3つの方法を紹介!

生前贈与には基本的に贈与税がかかる

教育資金の贈与が非課税になる理由って?非課税になる3つの方法を紹介!

「子どもや孫にある程度の資産を贈与し役立ててもらい、喜ぶ姿をこの目で見たい」 そこで、生前贈与をしようと考える人は多いでしょう。 とはいえ、一般に利用される暦年課税には高率の贈与税がかかります。 下のように贈与税の一般税率は、相続税の税率と比べると高率であることがわかります。

【贈与税(暦年課税)の一般税率】   【相続税の税率】
贈与税の一般税率表と相続税の税率表.png

出典:「贈与税の計算と税率(暦年課税)」(国税庁HP)
出典:「相続税の税率」(国税庁HP)

しかし、すべての贈与に税金がかかるわけではありません。

教育資金を非課税にする3つの方法

教育にかかる費用をまとめて贈与する場合、非課税にできる方法がいくつかあります。ここでは、そのなかの代表的な3つの方法を紹介しましょう。

①扶養義務者からの贈与

相続税法第21条の3に「贈与税の非課税財産」という規定があります。これは、扶養義務者相互間において生活費(※1)または教育費(※2)に充てるために贈与を受けた財産のうち「通常必要と認められるもの」については、贈与税は非課税となるという規定です。 また、非課税となる贈与額に制限はありません。子どもの成長にしたがって、その都度支払われる生活費や教育費は、制限なく非課税です。
※1生活費とは…日常生活を送るために通常必要な費用で、治療費や養育費なども含まれます。
※2教育費とは…子どもや孫の教育において「通常必要と認められる費用」です。義務教育に限らず大学や習い事のための費用、教材費、文具等でも認められます。

ただし、注意点があります。贈与した年で使いきれなかった資金を残している場合や、「通常必要と認められるもの」の範囲を超えた用途が明らかな場合には、課税対象になることです。 たとえば、生活費または教育資金として受け取った贈与を貯金している場合や、家や株などの購入といった生活費の範囲外の用途に使った場合、子どもや孫の結婚式のための資金提供、結婚後の生活のための家具や什器の贈与などが該当します。生活費や教育費として使われなかった分の資金は、贈与税の課税対象になるのです。「扶養義務者相互間で必要な金額を、必要な都度負担する場合は非課税」というのが原則なので、注意しましょう。

出典:「扶養義務者(父母や祖父母)から『生活費』又は『教育費』の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A」(国税庁HP)

暦年贈与

暦年課税とは、暦年(1月から12月までの1年間)に受けた贈与に対して課税する制度で、年間110万円までは基礎控除である非課税枠が設けられています。この暦年課税の制度を利用した贈与を「暦年贈与」といいます。 一回の教育資金の支援を非課税枠内に納められれば、贈与税は発生しません。

【こんな方におすすめ】

資産が多く、相続対策の一環として生前贈与をしたい方は、まずは暦年贈与をおすすめします。

また、同じ暦年課税でも、贈与があった年の1月1日時点で20歳以上の人が父母や祖父母などから受けた贈与を「特例贈与財産」といいます。特例贈与財産は一般贈与財産よりも税率が低く、贈与税が安く抑えられる特例税率が適用されます。
贈与税(暦年課税)の特例税率は以下のとおりです。

贈与税の特例税率表.png
出典:「贈与税の計算と税率(暦年課税)」(国税庁HP)

暦年贈与にも注意点があります。毎年続けて贈与することは、その都度、贈与税を支払うことなので、とくに問題は生じません。しかし、似たような贈与で定期贈与と呼ばれるものには注意が必要です。 たとえば、「総額1,200万円を毎年120万円ずつ分けて、今後10年間にわたり贈与する」といった「取り決め」の上で行うのが、定期贈与です。この取り決めが、税務署から見れば「定期金に関する権利」と呼ばれる贈与を受ける権利を取得したものとされ、受け取る側に贈与税が課税されるのです。 結局、定期贈与では1,200万円をまとめて贈与したこととほとんど同じになってしまい、非課税にならないので注意しましょう。

3.教育資金の一括贈与

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贈与には、特例を適用することで贈与税が非課税となる場合があります。教育資金に特化しているのは、「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」という制度です。

【こんな方におすすめ】

資産が多く、老後の資金に不安のない祖父母など、相続対策の一環として生前贈与を考えている方に向いている制度です。とくに、生前に暦年贈与だけでは十分な相続対策とならない場合、この特例を利用すると良いでしょう。

制度の内容は、「30歳未満の人が祖父母などから教育資金を受けた場合には、1,500万円までは贈与税が非課税になる」というもので、現行では適用期限が令和3年3月末までの制度です。 贈与する人は「祖父母など」と表記されていますが、条文では「直系尊属」と明記されているので、父母や曾祖父母でも対象になります。 この特例制度は少し難しいので、対象となる教育資金、運用方法、注意点を以下で紹介します。 非課税の対象となる教育資金は、次のふたつです。

1. 学校などに直接支払われるお金(入学金、授業料、入園料、設備費、学用品費、修学旅行費、学校給食費など学校等における教育にともなって必要な費用)

2. 学校外に支払われるお金(学習塾やスポーツ教室などの費用、授業料、施設利用料、指導に使用する物品の購入、通学定期代、留学渡航費など必要となる交通費、学校などに支払う費用にあてるため業者などに支払った費用など)

非課税の制度を活用するためには、次の運用が必要です。

1. 金融機関で制度を受けるための口座を開設し、贈与者はその口座に資金を預金する。 制度の活用開始にあたっては、金融機関を通じて税務署に非課税申請をする。
2. 教育資金の払い出しの際、提出期限までに領収書などの必要書類を金融機関に提出する。

また、非課税の制度を利用するにあたっての注意点があります。

1. 贈与された人が30歳になり、まだ口座に残高がある場合には、余った金額には贈与税がかかる。ただし、一定の要件を満たす場合には40歳までの適用が認められる。

2. 贈与される人の前年所得が1,000万円を超えると適用できない。

3. 23歳以上は、対象となる教育の費用のうち一定のものが除外される。

出典:「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」(文部科学省HP)

まとめ

教育資金が非課税となる3つの方法を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。選択肢が複数あるため「どの贈与方法が家族に最適なのか、迷ってしまう…」という方もいらっしゃるでしょう。メリットと注意点を知り、子どもや孫への教育援助ができるようにしたいものです。
とはいえ、贈与は条件や方法が複雑です。専門家のアドバイスを参考にした方が良いでしょう。住友生命のセミナーや個別相談にお申し込みになり、最良の方法を見つけて、後悔のない贈与ができるように準備してはいかがでしょうか。
なお、今回紹介した以外にも生前贈与には特例制度があります。制度内容や注意点などの詳細は、先に公開しているコラムをご参照ください。

>>【生前贈与の課税対象とは】非課税にしたいあなたが知るべき方法と注意点

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執筆者:佐藤 乃保留

―プロフィール―――――――――

住友生命保険相互会社
ウェルズ開発部 部長代理
相続診断士
FP技能士2級
小学生と中学生を子に持つFP

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カテゴリー: 教育